ネタはホントに落ちていた(?)



高校3年の夏。


その年は猛暑で実家の近所でご老人が畑仕事中にお亡くなりになるというくらいの熱さだった。

そんな時期1人で新潟に行き、1週間親戚数件をたらい回しにされたあと、東京に住んでる従兄弟一家に車で東京までつれてきてもらった。


新潟はまだ涼しかったが、東京は岡山と変わらないくらい暑かった。
そして東京に来た次の日も、朝からかんかん照りだった。

そんな熱々の空気の中、近所のファミレスに朝食を食べに行こうと車に乗って細い路地を進んでいると・・・



「あ、人が倒れてる!!」

「本当だ、行ってみよう!」

道路の木の影におじいさんが倒れこんでいたのだ。
地元で起こった事件が頭をよぎる。




車から従兄弟のお兄ちゃんと5歳の息子、私が降りて走っておじいさんの元にいく。

奥さんと3歳の娘は「おしっこ!」ということで反対の木陰で用をたしていた。(爆)


微妙に緊迫感に欠けながらも駆け寄り、


「だいじょうぶですか?!」

 

お兄ちゃんが慌てて体をゆすってみる。

 

 

 

「はい?」

 

おじいさんはむくりと起きあがり、にこにこしながらこっちを見た。

「あの・・・倒れていたのではないんですか?」

 

「いや、ここはわしの家の前でな、家の中だと熱いから外で転がっていたんじゃ。木陰ですずしいじゃろう?」

 

 

・・・。(一同呆然)



どうやら勝手に勘違いしてしまったようだが、人騒がせなじいちゃんである。

確かに木陰で寝転がっていて涼しいかもしれないが、道路でうつぶせに寝転がってるとどうみても「倒れてる」としか見えないだろう。

そして木陰で涼しいかもしれないが、アスファルトは熱いと思うのだけど。

今度は自分の家の敷地内で寝てください。
まあ、事件にならなくて良かったよ。


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